産後のために妊娠中から知っておきたい「産後ケア」について【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

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産後のために妊娠中から知っておきたい「産後ケア」について【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

産後のために妊娠中から知っておきたい「産後ケア」について【医師監修】

 

出産したばかりの女性のからだは、心身共に不調に陥りやすい状態が続きます。くわえて新たに「育児」をはじまるため、大変なことは言うまでもありません。

 

今回はママや赤ちゃんだけではなく、その家族も健やかな産後を送ることができるために、活用して欲しい、「産後ケア」についてお伝えします。産後ケアを活用するために知っておきたい、内容や助成金の活用などについてもお伝えしますのでぜひ参考にしてください。

 

また、当院の産後ケアサービスについてもご紹介していますので、福岡にお住まいの方、福岡に里帰り予定の方はぜひチェックしてみてださいね。

 

1.産後ケアとは

 

産後ケア(産後ケア事業)とは、産後に家族等から十分な家事や育児などの支援が受けられず、心身の不調や育児不安のある方などに対して、助産師等の専門職がサポートをするものです1)

主に産後の母子に対して、心身のケアや育児のサポートを行い産後も安心して子育てできることを目的2)としています。近年、厚生労働省・こども家庭庁が力をいれている事業のひとつです。

 

1)産後ケアはどこで受けることができる?

産後ケアは、産後ケア施設で受けることができ、産後ケア施設として認定されている産婦人科の病院・クリニック、助産院、産後ケアセンターなどで受けることができます。

また、のちほど説明をしますが訪問型の産後ケアもあり、自治体によっては自宅で産後ケアを受けることも可能です。

 

 

「産後ケア施設」と「産後ケアホテル」との違い

産後ケアホテルは、最近話題になっている産後の方を対象にした民間のサービスのひとつです。公共の産後ケア事業ではないため、助成金・補助金は利用できません。

 

とはいえ、民間ならではのサービス(エステ、リラクゼーション施設、豪華な食事など)が充実しており、産後のママのオアシスとして注目されています。また、公共の産後サービスと違い利用期間などの制限もなく、家族のサポートを十分に受けられない方などの長期利用も可能です。しかし、産後ケアホテルは都市部にしかみられず、地方の方たちが簡単に利用できない状況でもあります。

 

 

2)産後ケアではどんなサービス・ケアが受けられるの?

 

ママに休息をとってもらう

産後のママのからだは、妊娠前の状態に戻っていないだけではなく、睡眠時間も十分に確保できない状態です。休息がとれていない状態が続くと、体調を悪化させてしまう可能性があります。産後ケアでは、ママにしっかりと休息をとってもらうことが大切なケアのひとつになります。

 

赤ちゃん・育児のサポート、指導を行う

育児がはじまり「これでいいのかな?」「〇〇が心配」などという場面も多く出てくるでしょう。産後ケアでは、育児相談にのるとともに必要に応じて、その方に合ったケアやサポートを行います。

 

例えば…
授乳指導、おっぱいマッサージ、沐浴指導、赤ちゃんのスキンケア、寝かしつけなどなど…

 

産後ケアを利用し、すこしでも不安や心配事を軽減・解消することで、今後の健やかな育児につなげていきます。

 

ママの癒し・リラクゼーション

産後ケアサービスのなかには、ママの疲労回復などのために、さまざまなケアやサービスを行っています。産後のからだに嬉しいバランスのとれた食事の提供、エステ、骨盤ケアなど、施設によって提供しているサービスが異なります。身近な産後ケア施設では、どのようなサービスを提供しているのか確認しておくとよりよいでしょう。

 

2.産後ケアを利用する

 

産後ケアを利用する際は、まずお住まいの自治体で産後ケア施設やサービスの内容を確認しましょう。里帰りの方は、里帰り先のサービスや補助金・助成金などの利用も一緒に確認しましょう。

 

1)いつからいつまで利用できる?何日間?

産後ケア事業の対象は、基本産後1年未満です。しかし、施設やサービスの内容によっては、産後3~4か月の方を対象としているところも多いようです。また、利用期間は原則7日間とされています。

効率的に産後ケアを利用するためにも、出産前に施設や利用期間などを検討することがおすすめです。

 

2)料金は?補助金、助成金の利用

産後ケアの利用料金は、その施設やサービスによって異なります。また、現在ほとんどの自治体で産後ケア事業サービス利用に対する補助金・助成金を受けることができます。しかし、自治体によってその金額や限度が異なるため確認が必要です。また、里帰り先での補助金・助成金の利用もお住まいの自治体で確認しましょう。

 

3.産後ケアの種類

 

産後ケアの種類には主に3つ2)あります。

 

1)宿泊型(ステイ型)

母子ともに産後ケア施設に宿泊するサービスです。宿泊できることで、ママがしっかり休息をとることができ、2食以上の栄養バランスのとれた食事などが提供されます。また、滞在時間が長いため、助産師や同じ産後のママたちとゆっくり話をする機会をもつことができ、育児相談などもしやすい環境です。さらに宿泊型は、パパや周りの家族の休息時間をつくることにもつながります。ママだけではなく、利用者のご主人や家族にも人気のサービスです。

 

2)デイサービス型(日帰り型)

母子ともに産後ケア施設を日帰りで利用するサービスです。利用できる時間は施設によって異なり5~8時間利用のところ多いようです。主に、ママの休息、1食分の食事の提供があり、その間に育児相談や必要な育児指導などを受けることができます。

 

3)アウトリート型(訪問型)

助産師などが自宅に訪問し、ケアを行うサービスです。多胎の家庭や赤ちゃんを連れて外に出ることが難しい母子などにおすすめのサービスです。自宅での育児の様子をみながら、具体的な相談に応じることができるのもメリットのひとつです。利用時間や内容は自治体で異なるため確認しましょう。

 

4.当院の産後ケアの取り組み

 

当院では、宿泊型の産後ケアサービス「産後院」を併設しています。
赤ちゃんをお預かりし、ママは個室でホテルのような空間にて十分に休息していただいきます。また、食事は一流シェフによる、産後のママのからだに嬉しいメニューをご用意。さらに、利用していただいたすべてのママにエステをご用意していますので、日頃の疲れを癒していただけます。

 

おかげさまで、当院の産後ケアは、すぐに予約がいっぱいになってしまう状況です。ご利用希望の方は、出産後すぐにご予約いただけると、より希望に近い日程でご案内できます。当院で出産された方はもちろん、他院で出産された方もご利用できますので、ご不明な点等ありましたらお気軽にご連絡ください。

 

【ガーデンヒルズウィメンズクリニックの産後院 詳細・お問い合わせ】

 

 

まとめ:産後健やかに過ごすために、産後ケアの活用を!

育児はひとりでできるものではありません。また、パパやご家族のサポートがあっても、十分な休息が取れない場合や不安・心配があることもあるでしょう。そのようなときは、自分たちで解決するのではなく、産後ケアのように第三者のサービスや力も借りていくことが大切です。

産後ケアは、多くの自治体がそのサービスの充実に力をいれています。産後を少しでも楽に楽しく育児ができるためにも、家族で産後ケアの利用を積極的に検討されてみてください。

 

安心・安全に出産を迎えるために、個別栄養相談、助産師外来、母親学級、マタニティビクスなど多種多様なメニューを設けております。

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出典
1) 福岡県HP 「産後ケア事業について」
2) こども家庭庁 「産後ケア事業について」

 

この記事の監修

牛丸敬祥  医療法人 ガーデンヒルズウィメンズクリニック院長

院長 牛丸 敬祥

経歴

  • 昭和48年 国立長崎大学医学部卒業
  • 長崎大学病院産婦人科入局。研修医、医員、助手、講師として勤務。
  • 産婦人科医療を約13年間の研修。体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究
  • 医療圏組合五島中央病院産婦人科部長、国立病院 嬉野医療センター産婦人科部長
  • 長崎市立長崎市民病院産婦人科医長、産科・婦人科うしまるレディースクリニック院長
  • 産婦人科の他に麻酔科、小児科の医局での研修
  • 産婦人科医になって51年、35,000例以上の出産、28,000例の硬膜外麻酔による無痛分娩を経験しています。