知っておきたい赤ちゃんのおへそケア、よくあるトラブルや対処法について【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

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知っておきたい赤ちゃんのおへそケア、よくあるトラブルや対処法について【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

知っておきたい赤ちゃんのおへそケア、よくあるトラブルや対処法について【医師監修】

 

生まれたばかりの赤ちゃんには「へその緒」がついています。へその緒はある程度の期間が経過すると自然に取れますが、取れてしっかりと乾燥するまでは毎日おへそのケアが必要です。「いつまでケアをすればいいの?」「 へその緒が取れた後は何もしなくていいの?」などケアの方法や時期など分からないことも出てくるでしょう。

この記事では、赤ちゃんのおへそのケアについて知っておきたいことと、おへそのトラブルとその対処法について解説しています。参考にして毎日のケアの参考にしてください。

 

 

1.赤ちゃんのおへその基本

 

1) おへそってどうしてある?へその緒(臍帯)とは?

へその緒は別名「臍帯(さいたい)」といい、お腹の中の赤ちゃんがママから栄養を受け取っていた管です。また、赤ちゃんが不要になった老廃物や二酸化炭素をママへ送る役割もしていました1)

赤ちゃんがお腹の外に出てくると、へその緒は役割を終えて胎盤から切り離されます。おへそはへその緒がついていた部分の名残りで、赤ちゃんとママがつながっていた証といえるでしょう。

 

2) おへそについているへその緒はいつとれる?

新生児期の赤ちゃんのへその緒は徐々に乾燥していき、産後1~2週間すると自然にぽろっととれます。

へその緒がとれる時期には個人差があり、退院前にとれることや1か月健診までとれないこともあります。なかなかへその緒が取れないからといって無理に引っ張ったりはせずに、自然にとれるのを待ちましょう。

 

 

2.赤ちゃんのおへそのケア

 

1)基本の消毒方法

赤ちゃんのおへそケアの最終目標は「へその緒が乾燥して自然にとれて、おへそが乾燥する」ことです。へその緒がとれたあとも、おへそが完全に乾燥するまで毎日消毒を続けましょう。

消毒のタイミングは、沐浴で体をきれいにした後。「へその緒は洗うの?」と思うかもしれませんが、ゴシゴシ洗ったりはせず、臍周辺を優しく丁寧に洗いましょう。

 

【基本のおへその消毒方法】
1)綿棒でおへその中の水分をしっかりと拭き取りましょう
2)綿棒に消毒液を染みこませます
3)へその緒の根元に消毒液が行き渡るように、綿棒でおへそをぐるっと1週して消毒します
4)オムツがへその緒に当たってしまう場合は、オムツの上の部分を折って当たらないようにしましょう。病院や施設によってはへその緒をガーゼで包みテープで固定したり、乾燥剤を使う場合もあります。

 

しっかりとへその緒が消毒ができていれば、基本の方法と違っていても大丈夫です。病院・施設から指導されたケア方法で実施していきましょう。

 

2)いつまでおへその消毒は必要

赤ちゃんのおへその消毒は、へその緒が取れた後もおへそがカサカサに乾燥するまで続けましょう。

おへその乾燥には個人差がありますが、へその緒が取れてから7~10日ほどで乾燥することが多いといわれています。おへそが乾いているかどうかの判断がむずかしい場合は、1か月健診まで消毒を続けておへその状態を医師に確認してもらいましょう。

 

3) おへその「ごま」があったら掃除するべき?

おへその「ごま」の正体は、汚れや垢(あか)です。黒いごまがたまった状態で放置すると、炎症を起こしてしまう可能性があります。おへその掃除の頻度は2~3週間おきくらいで汚れが気になった時におこないましょう。

 

【おへそのゴマを取り除く方法】
1)おへそにワセリンまたはベビーオイルを塗る
2)オイルで汚れが柔らかくなったら、綿棒やガーゼでそっと拭き取る

 

ごまを無理に取ろうとするとおへその中や周りの皮膚を傷つけてしまう可能性があります。
綿棒やガーゼでやさしく拭き取りましょう。

 

 

3.注意したいおへそのトラブルと対処法について

 

赤ちゃんのおへそで注意したいトラブルが3つあります。毎日のおへそのケアを続ける中で「おかしいな」と思うことがあれば、おへそのトラブルかもしれません。

 

おへそのトラブル

臍ヘルニア へその緒があった場所に腸が入り込み(脱腸)、臍が大きなコブのようになってしまう状態。多くの場合、自然に治る。
臍炎 細菌に感染して、炎症が起こってしまった状態。悪化するとお腹の中に菌が広がってしまうこともある。
臍肉芽腫 へその緒が取れる時に、組織の一部が残ってしまった状態。

 

 

へその緒が取れる前や取れた後に、これから紹介するような症状がみられたらおへそのトラブルにつながる可能性があります。臍炎、臍肉芽腫は感染が体全体に広がってしまう可能性があるため、気づいたら早めに病院で相談しましょう2)

 

1) 出血がある

へその緒が取れる前や取れた直後に出血することがありますが、すぐに止血する場合は様子をみて大丈夫です。

出血が続いたり、出血量が増えるときは「臍炎」や「臍肉芽腫」の可能性もあります。

 

2) じゅくじゅくしている、黄色い分泌物がでる

へその緒が取れてすぐは、じゅくじゅくと湿った状態が続くかもしれません。消毒を続けて乾燥してくるようであれば、そのまま様子を見て大丈夫です。

おへそのじゅくじゅくが2週間以上続いたり黄色い分泌物が出る場合は、おへそが細菌に感染ている「臍炎」の可能性があります。

 

3) 赤く腫れている

へその緒がとれてすぐの皮膚が、ときに赤く見えることがあります。

消毒を続けても皮膚の赤みがとれずに腫れているようであれば「臍炎」や「臍ヘルニア」、「臍肉芽腫」の可能性があります。「臍ヘルニア」は早急に受診する必要はありませんが、判断がむずかしい場合もあるため、病院で相談しましょう。

 

4) おへそから臭いにおいがする

おへそから臭いにおいがするときは、細菌に感染している「臍炎」の可能性があります。におい以外に症状がないか確認しましょう。

 

5) 出べそが気になる

へその緒が取れた後のおへそが飛び出ているように感じたら「臍肉芽腫」もしくは「臍ヘルニア」の可能性があります。臍ヘルニアと診断された場合「いつへこむのかな」と心配になるかもしれませんが、2歳くらいまでに治癒することが多いといわれています3)

 

 

まとめ:正しいおへそケアで感染を予防しよう

赤ちゃんのへその緒が取れるまでは約1~2週間、その後おへそが乾燥するまで7~10日間ほどかかります。おへそが完全に乾燥するまでは、おへそのケアを続けましょう。

へその緒は完全に乾燥するまでは菌が付きやすく、正しい方法で消毒しないと菌に感染してしまいます。また、産まれたばかりの赤ちゃんは免疫力が低いため重症化してしまうこともあります。「これはおへそのトラブル?」と心配になったら、早めに病院で相談してくださいね。

 

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参考文献・参考サイト
1)日本赤十字北海道赤十字血液センター さい帯血バンクについて
2)第6回 日本小児へそ研究会
3)日本小児外科学会 臍ヘルニア

 

この記事の監修

牛丸敬祥  医療法人 ガーデンヒルズウィメンズクリニック院長

院長 牛丸 敬祥

経歴

  • 昭和48年 国立長崎大学医学部卒業
  • 長崎大学病院産婦人科入局。研修医、医員、助手、講師として勤務。
  • 産婦人科医療を約13年間の研修。体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究
  • 医療圏組合五島中央病院産婦人科部長、国立病院 嬉野医療センター産婦人科部長
  • 長崎市立長崎市民病院産婦人科医長、産科・婦人科うしまるレディースクリニック院長
  • 産婦人科の他に麻酔科、小児科の医局での研修
  • 産婦人科医になって51年、35,000例以上の出産、28,000例の硬膜外麻酔による無痛分娩を経験しています。