赤ちゃんの目ヤニ、これって大丈夫?色・量・片目か両目かで見る原因と病院受診の目安【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

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赤ちゃんの目ヤニ、これって大丈夫?色・量・片目か両目かで見る原因と病院受診の目安【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

赤ちゃんの目ヤニ、これって大丈夫?色・量・片目か両目かで見る原因と病院受診の目安【医師監修】

 

「赤ちゃんが朝起きたら目ヤニでまぶたがくっついていた」「量がすごく多くて心配…」そんな経験をしたことがあるパパ・ママは少なくありません。しかし、赤ちゃん、特に新生児に目ヤニが出ること自体はよくあることで、すべてが病気のサインというわけではありません。

このコラムでは、赤ちゃんの目ヤニの色・量・片目か両目かという特徴から原因を整理し、どう対応すればよいかをわかりやすく解説します。

 

 

1. 赤ちゃんに目ヤニが出る原因とは?

 

赤ちゃんの目ヤニが気になったとき、まず知っておきたいのは「なぜ目ヤニが出るのか」という理由です。原因によって対応の仕方が変わってきます。慌てる前に、よくある原因をひとつずつ確認していきましょう。

 

1) 新生児に多い「鼻涙管閉塞」とは何か

鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)は、新生児の目ヤニの原因として最もよく見られるものです。目と鼻をつなぐ細い管(鼻涙管)が生まれた直後は未発達で、涙がうまく流れずに目に溜まりやすい状態にあります1)。その結果、朝起きたときに目ヤニがたまっていたり、片目だけ目ヤニが多かったりします。

特徴的なのは、充血や痛みを伴わないことが多い点です。赤ちゃんは機嫌よく過ごしており、目が赤くなっていない場合は、鼻涙管閉塞の可能性が高いといえます。多くの場合、生後6〜12ヶ月ごろに自然と管が開通し、症状が改善します。

 

2) 風邪や感染症が目ヤニを引き起こすこともある

鼻水や咳を伴う風邪のウイルスが目に影響し、目ヤニが増えることがあります。ウイルス性の結膜炎もこのケースで、両目に広がりやすいのが特徴です。
風邪の症状(発熱・鼻水・咳)が同時に出ているかどうかも確認してみてください。
なお、新生児期(生後4週間以内)に細菌性結膜炎が起こると、ひどい場合には稀に視力に影響が出ることもあるため、早めに受診することが大切です。

 

3) 急に目ヤニが増えたときに疑うべきこと

それまで問題がなかったのに急に目ヤニが増えた場合、結膜炎やアレルギーなど別の原因が考えられます。特にアデノウイルスによる流行性角結膜炎(いわゆる「はやり目」)は非常に感染力が強く、家族や保育園などに広がることがあります。

急な変化があったときの「様子見でよいケース」と「すぐに受診が必要なケース」の判断は後の章で詳しく解説しますが、目ヤニが急増した場合は全身状態(熱・機嫌・授乳の様子)をあわせて観察するようにしましょう。

 

 

2. 目ヤニの「色・状態」で何がわかる?

 

目ヤニが出ていると気づいたら、まずその「色」と「状態」を観察することが大切です。色はとても重要な手がかりになり、自宅でのケアで様子を見るか、病院を受診すべきかを判断するヒントになります。

 

1) 黄色・緑色のドロッとした目ヤニは要注意のサイン

透明や白っぽいサラッとした目ヤニは、比較的心配が少ないことが多いです。一方で、黄色や緑色のべたべたとした目ヤニは、細菌感染(細菌性結膜炎)のサインである可能性があります2)

このような目ヤニが続く場合や、量がすごく多い場合は早めの受診をおすすめします。
また、「最初は透明だったのに黄色くなってきた」という変化があった場合は、二次感染が起きているかもしれません。色の変化に気づいたときは、受診の目安と考えてください。

【目ヤニの色・状態と対応の目安】

目ヤニの色・状態

考えられる原因

対応の目安

透明・白っぽい/サラッとしている

鼻涙管閉塞、涙の分泌過多

様子見でよいことが多い。

1ヶ月以上続く場合は受診

黄色・緑色/べたべたしている

細菌性結膜炎、感染症

早めに眼科または小児科を受診

白っぽくドロッとしている

ウイルス性結膜炎

(アデノウイルス等)

他の症状も確認して受診を検討

茶色・血が混じる

外傷、重篤な感染の可能性

すぐに受診

 

2) 片目だけ?両目とも?場所でも原因が違う

片目だけに目ヤニが出る場合は、鼻涙管閉塞や目への異物混入が主な原因として考えられます。鼻涙管閉塞は左右どちらか一方の管が詰まることが多いため、片目だけに症状が出ることがよくあります。

一方、両目に目ヤニが出る場合は、ウイルス性・細菌性結膜炎や、風邪の影響が考えられます。結膜炎は最初片目だけでも、触ったり拭いたりすることで反対の目にも広がることがあります3)。「最初は片目だったのに両目になってきた」という場合は感染が広がっているサインと考えてください。

 

3) 目ヤニが目の中に入っていても大丈夫?正しいケア方法

目ヤニが黒目の上に乗っているように見えると、「目の中に入ってしまった!」と慌てることがありますが、基本的には自然にまばたきで流れるため、過度に心配しなくて大丈夫です。
自宅でのケアは、清潔なガーゼやコットンを人肌程度のぬるま湯で湿らせ、目頭から目尻に向かって優しくなでるように拭き取るのが基本です。ゴシゴシこすると角膜を傷つける恐れがあるため、軽いタッチで行いましょう。

1枚のガーゼで両目を拭くのは感染が広がる恐れがあるため、片目ごとに清潔なものを使うとよりよいです。点眼薬が処方されている場合は、目ヤニを拭き取ってから点眼するようにしましょう。

 

 

3. 病院に行くべき?受診の目安と診療科

 

目ヤニが出ていると「すぐに病院に行くべき?」「もう少し様子を見てもいい?」と判断に迷いますよね。以下のようなサインがある場合は、早めに受診することをおすすめします。

・黄色・緑色のべたべたした目ヤニが続いている、または量がひどい
・まぶたが腫れている、赤くなっている
・充血が強く、赤ちゃんが目をこすって不機嫌
・発熱や鼻水・咳など全身症状を伴っている
・目ヤニと一緒に涙が大量に出ている、または目が開けにくそう
・両目に広がってきた、急に症状が悪化した

 

次に「何科に行けばいい?」という疑問についてです。

目ヤニだけで全身症状がない場合は眼科が適しています。

発熱・鼻水・咳など風邪症状を伴う場合は小児科を受診するのがスムーズです。
ただし、乳幼児が受診できる眼科は限られている地域もあるため、まずはかかりつけの小児科や産婦人科に相談するのも有効です。

「何科に行くべきかわからない」という場合は、まず電話で問い合わせてみてください。

 

 

4. 充血がない・熱もない…これって受診不要?判断に迷うケース

 

「目ヤニは出ているけれど、充血はなく、熱もない。赤ちゃんも機嫌よく授乳もできている」というケースは、実はよくあります。このような状態は緊急性が低いことが多く、鼻涙管閉塞による目ヤニが典型的なパターンです。

この場合、鼻涙管マッサージが有効とされています。目頭のやや下(涙嚢部)を清潔な指で1日数回、優しく押し下げるように圧迫することで、管の開通を促す効果が期待できます。医師から指導を受けたうえで行うようにしましょう。

ただし、「様子見でよい」ケースにも期間の目安があります。鼻涙管閉塞と思われる場合でも、生後6ヶ月を過ぎても改善がみられない場合や、感染を繰り返す場合は、眼科での処置(涙道ブジー)が必要なことがあります。「充血なし・機嫌も良い」からといって長期間放置せず、1〜2ヶ月様子を見て改善しない場合は一度受診することをおすすめします。

 

 

まとめ:目ヤニのサインを見逃さず、必要なときは迷わず受診を

赤ちゃんの目ヤニはよくある症状ですが、色・量・片目か両目か・全身の状態を組み合わせて観察することで、原因の見当をつけることができます。
黄色・緑色のべたべたした目ヤニや充血・腫れを伴う場合は細菌感染の可能性があり、早めの受診が大切です。「何科に行けばいい?」と迷ったら、まずはかかりつけ医に相談してください。
不安なときはひとりで抱え込まず、気になることがあればクリニックや小児科に気軽に相談してください。赤ちゃんの小さなサインを見逃さないために、日々の観察が力になります。

 

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参考文献・参考サイト
1) 慶応義塾大学病院:涙道閉塞症
2) 公益財団法人日本眼科医会:ウイルス性結膜炎
3) 日本小児眼科学会:結膜炎

 

この記事の監修

牛丸敬祥  医療法人 ガーデンヒルズウィメンズクリニック院長

院長 牛丸 敬祥

経歴

  • 昭和48年 国立長崎大学医学部卒業
  • 長崎大学病院産婦人科入局。研修医、医員、助手、講師として勤務。
  • 産婦人科医療を約13年間の研修。体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究
  • 医療圏組合五島中央病院産婦人科部長、国立病院 嬉野医療センター産婦人科部長
  • 長崎市立長崎市民病院産婦人科医長、産科・婦人科うしまるレディースクリニック院長
  • 産婦人科の他に麻酔科、小児科の医局での研修
  • 産婦人科医になって51年、35,000例以上の出産、28,000例の硬膜外麻酔による無痛分娩を経験しています。