不正出血はなぜ起こる?茶色・鮮血・量でわかる原因と受診の目安【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

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不正出血はなぜ起こる?茶色・鮮血・量でわかる原因と受診の目安【医師監修】|ガーデンヒルズウィメンズクリニック|福岡市中央区の産婦人科

不正出血はなぜ起こる?茶色・鮮血・量でわかる原因と受診の目安【医師監修】

 

「生理じゃないのに出血がある」「いつもと様子が違う気がする」そんな経験に戸惑う女性は少なくありません。不正出血はストレスや生理前の変化など心配のいらないケースもありますが、中には注意が必要な原因が隠れていることも。

この記事では、出血の色・量・随伴症状から考えられる原因と、受診の目安までをわかりやすく解説します。

 

 

1. 不正出血とは?気になる症状をまずチェック

 

不正出血とは、生理(月経)の時期でないにもかかわらず性器から出血がある状態のことを指します。「生理だと思ったけど時期が違う」「おりものにうっすら血が混じっている」なども不正出血のひとつです。

不正出血は、体がなんらかのサインを送っているケースが多く、出血の色・量・続き方・随伴症状によって考えられる原因が異なります。このあとの章では、原因の種類・色や量が示す意味・生理との見分け方・受診の目安について順に解説していきます。

 

 

2. 不正出血の原因はさまざま

 

不正出血の原因はひとつではなく、体の変化から心の状態、年齢による影響まで幅広く関係しています。まずは代表的な原因を身近なものから順に確認していきましょう。

 

1)ストレスや生活の乱れが引き起こす出血

過度なストレス・慢性的な睡眠不足・急激なダイエットなどは、脳のホルモン調節機能に影響し、生理でない時期に出血が起こることがあります1)。ホルモンバランスが乱れると、子宮内膜が不安定になり、少量の出血を引き起こすことがあるのです。

「最近忙しくて生活が乱れていた」「急に体重が落ちた」というタイミングで不正出血が起きた場合、ホルモンバランスの乱れが原因のひとつとして考えられます。まずは生活習慣を見直すことが改善の糸口になることも多くあります。

 

2)生理前に起こる少量の出血について

排卵のタイミングや、生理前の黄体期に少量の出血が見られることがあります。これを排卵期出血(中間期出血)と呼び、卵胞が破れて排卵するときのホルモン変動によって一時的に起こるものです。茶色いおりもの状のことが多く、量も少なく、1〜3日程度で自然に治まることがほとんどです。

生理前の少量の茶色い出血も、黄体ホルモンの分泌が十分でない場合に見られることがあります。毎周期繰り返す場合や量が増えてきた場合は、一度婦人科で確認してもらうと安心です。

 

3)更年期に増える不正出血のサイン

40代後半〜50代にかけての更年期に差しかかると、エストロゲン(女性ホルモン)の量が大きく変動し、生理周期が不規則になります。この時期は「生理なのか不正出血なのか」の判断が難しくなるケースも多く、以前より量が多くなったり、ダラダラと長く続いたりすることがあります。

更年期の不正出血はホルモン変動による自然な変化の場合もありますが、子宮体がんなど婦人科疾患が隠れているリスクも高まる時期です。「更年期だから仕方ない」と放置せず、気になる症状があれば婦人科に相談することが大切です。

 

 

 

4)検査をしても原因不明な場合もある

婦人科を受診して検査を行っても、明らかな原因が見つからない「機能性不正出血」と呼ばれるケースも一定数あります。子宮や卵巣に病気がなくても、ホルモンバランスの微妙な変化によって出血が起こることがあるためです。

「原因がわからない」と聞くと不安になるかもしれませんが、だからといって深刻な病気とは限りません。この場合は経過観察を続けながら、再検査や生活習慣の見直しで対応していくことが多く、状況に応じてホルモン剤などが処方されることもあります。

 

 

3. 出血の色・量でわかること — 茶色?鮮血?

 

不正出血は「血が出ている」という事実だけでなく、その色や量も体の状態を知る大切なヒントになります。色と量それぞれが示す可能性について整理しておきましょう。

 

1)茶色い出血が意味すること

茶色い出血は、古い血液が時間をかけて排出されているサインです。出血してからある程度時間が経ち、酸化することで色が変わったものであることが多く、量が少なくゆっくりと出てくる場合に見られます。

排卵期出血・生理前後の少量の出血・子宮内の残血が排出されるときなどに見られます。多くは心配のいらないものですが、茶色い出血が長く続く・量が増えてきたという場合は受診を検討してください。

 

2)鮮やかな赤(鮮血)の出血に注意したい理由

鮮血は、今まさに出血が起きているサインです。生理の出血もはじめは鮮血ですが、生理の時期でないのに鮮血が出る場合は、子宮や頸部に何らかの変化が起きている可能性があります2)。

量が多い・出血が止まらない・腹痛を伴うといった状態が重なる場合は、特に注意が必要です。不正出血の中でも鮮血は、子宮筋腫・子宮頸がん・子宮内膜ポリープなど婦人科疾患のサインとして現れることがあるため、「時期でもないのに鮮血が出た」と感じたら早めに確認することをおすすめします。

 

3)少量の出血でも見逃さないために

「下着にうっすら血がついた程度だから大丈夫」と思ってしまいがちですが、量が少ないからといって必ずしも軽い症状とは限りません。少量でも繰り返す・長く続く・色がいつもと違うといった変化がある場合は、体からの大切なサインである可能性があります。

特に閉経後に少量でも出血があった場合は、必ず婦人科を受診してください。閉経後の出血は子宮体がんのサインとして現れることがあり、早期発見が回復への近道になります。

 

 

 

4.生理との違いを見分けるポイント

 

 

生理

不正出血

時期

ほぼ決まった周期で起こる

周期に関係なく起こる

量の変化

初日〜2日目に多く、徐々に減る

量が安定しないことが多い

期間

3〜7日程度で終わる

数日で終わることも、長引くこともある

色

鮮血〜暗赤色と変化する

茶色・鮮血など一定しないことも

随伴症状

月経痛・腰痛などが起こりやすい

痛みがない場合も多い(あれば要注意)

予兆

生理前症状(PMS)を伴うことが多い

前触れなく突然起こることもある

 

「これは生理なの?それとも不正出血なの?」と迷う方は非常に多いものです。特に生理不順がある方や更年期に差しかかった方は判断が難しいことも。

特に注意したいのは、「周期とは無関係なタイミングで出血がある」「いつもと量や色が大きく違う」「前触れなく突然出血した」といったケースです。生理かな?と思っても、何か引っかかりを感じたら受診の判断材料にしてみてください。

 

 

5.こんな症状があるときは要注意

 

不正出血そのものよりも、一緒に現れる症状が受診の判断材料になることがあります。出血の量が少なくても、以下のような症状を伴う場合は我慢せず、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

 

1)出血が止まらない・長く続くとき

数日たっても出血が止まらない、あるいはだらだらと出血が続くという場合は、量が少なくても体からの何らかのサインです。子宮内膜ポリープ・子宮筋腫・子宮内膜炎など、炎症や組織の異常が続いている可能性があります。

 

2)腹痛を伴う出血について

不正出血に強い腹痛や下腹部の痛みが伴う場合は、子宮内膜症・卵巣嚢腫の破裂・子宮外妊娠など、緊急性のある状態が隠れている可能性があります。
特に突然の激しい腹痛と出血が重なった場合は、できるだけ早く受診してください。妊娠の可能性がある場合には子宮外妊娠(異所性妊娠)も念頭に置く必要があります。

 

3)吐き気など全身症状を伴う場合

不正出血に加えて、吐き気・めまい・強い倦怠感・発熱などの全身症状がある場合は、体全体に何らかの影響が出ているサインかもしれません。特に大量出血が続くと貧血が進み、立ちくらみや息切れが起こることもあります。

 

 

6. 不正出血に気づいたときの受診の目安

 

「これくらいなら様子を見ていいのか、受診すべきなのか」と迷う方に向けて、受診を検討してほしい具体的な目安を紹介します。

 

・生理の時期でないのに出血がある(特に閉経後の出血は必ず受診)
・茶色や鮮血の出血が2週間以上続いている
・出血量が多く、ナプキンが1〜2時間で交換が必要なほど
・腹痛・腰痛・吐き気・発熱など他の症状を伴っている
・不正出血が毎周期繰り返すようになってきた
・妊娠の可能性があり、出血がある

 

受診先は、まず婦人科(産婦人科)が基本です。「どんな出血だったか」「いつから・どのくらいの量か」「最後の生理はいつか」などをメモしておくと、受診時にスムーズに伝えられます。

 

 

まとめ:不正出血には心配のいらないものと、注意が必要なものがあります。

不正出血は、ストレスや排卵期の変化によって起こる心配のいらないものから、婦人科疾患や更年期のサインとして現れるものまで、原因はさまざまです。茶色は古い血液・鮮血は今まさに出血中のサインであり、量が少なくても繰り返す・長続きするといった場合は見逃さないことが大切です。

生理との違いを見分け、腹痛・吐き気・出血が止まらないなどの症状を伴う場合は早めに婦人科に相談してください。自己判断が難しいときは一人で抱え込まず、まずは受診を選択肢として持っておくことが、安心への第一歩になります。

 

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参考文献・参考サイト
1)MSDマニュアル家庭版:異常子宮出血
2)公益財団法人日本産婦人科学会:異常子宮出血と不正性器出血

 

この記事の監修

牛丸敬祥  医療法人 ガーデンヒルズウィメンズクリニック院長

院長 牛丸 敬祥

経歴

  • 昭和48年 国立長崎大学医学部卒業
  • 長崎大学病院産婦人科入局。研修医、医員、助手、講師として勤務。
  • 産婦人科医療を約13年間の研修。体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究
  • 医療圏組合五島中央病院産婦人科部長、国立病院 嬉野医療センター産婦人科部長
  • 長崎市立長崎市民病院産婦人科医長、産科・婦人科うしまるレディースクリニック院長
  • 産婦人科の他に麻酔科、小児科の医局での研修
  • 産婦人科医になって51年、35,000例以上の出産、28,000例の硬膜外麻酔による無痛分娩を経験しています。